ベアーズ、東大と家庭用フィジカルAI開発 熟練家事スタッフの暗黙知をデータ化

ベアーズは家事代行サービスの現場知を家庭用フィジカルAIや生活支援ロボットの開発に活用する
ベアーズは家事代行サービスの現場知を家庭用フィジカルAIや生活支援ロボットの開発に活用する

家事代行サービスを手掛けるベアーズ(東京・中央区)は7月2日、経済産業省・NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が実施する研究開発事業で、家事代行サービスの熟練スタッフの行動データエコシステム開発が採択されたと発表した。東京大学の松尾・岩澤研究室と共同で、家庭用フィジカルAIや生活支援ロボット開発のデータエコシステムを構築する。

今回の事業では、ベアーズが家事代行サービスで培ってきた熟練スタッフの行動、判断、心配りをデータ化し、家庭用フィジカルAIの学習に活用できる形で整備する。

具体的には、熟練スタッフがウエアラブル機器を装着し、家事代行をする際の動画、視線、音響、発話などを大規模に収集する。スタッフが家庭の中で何を見て、どう判断し、次にどう動くのかを一人称データとして構築し、生活支援AI(人工知能)や家庭用ロボットが自然に受け入れられるふるまいを学べるようにする。

ベアーズによると、家庭内の間取りや生活習慣、困りごとは世帯ごとに異なり、生活支援AIやロボットには各家庭の状況に応じた配慮や判断が求められる一方で、家庭内の家事について評価基準や正解データは十分に整備されておらず、ロボット開発で活用できるモデルデータの不足が課題となっているという。

同社は、データ収集に加え、自社で蓄積してきたマニュアル、研修、教育、評価、現場運営の仕組みと家庭内の現場知を、東京大学の松尾・岩澤研究室のAI研究知見と組み合わせることで、家庭用フィジカルAIや生活支援ロボットの開発につなげ、人とロボットが協働する生活支援の社会実装を目指す。