YKK APは9月28日、配送拠点の「ESR加須ディストリビューションセンター2」(埼玉・加須市)内に、棚搬送型ロボットを導入した物流拠点「首都圏DC(Distribution Center)」を開設し、10月2日から稼働すると発表した。
新拠点では、構内作業で、棚搬送型ロボットを使って、作業者のいる場所にロボットが在庫保管棚を運んでくるGTP(グッズ・トゥ・パーソン)システムを導入し運用する。システムで定位置にいながらピッキングと、100トラック方面の仕分けを一度に実施し、構内作業の省人・省力化を図る。
「首都圏DC」は、首都圏エリアに向けた住宅用商品の供給体制の強化を目的に開設する。同社では、これまで1都7県の首都圏エリアへの供給を、全国各地の製造拠点や物流拠点から商品を輸送していたが、在庫保管し受注に応じて出荷する保管型物流拠点を新たに設けることでトラックドライバーの夜間・長距離輸送の回数を削減につなげる。
同時に、アイテム別や納期別など、細分化した需要予測に基づき適正在庫を管理し、リードタイムを確保。リードタイム別に適切な輸送方法を選択し、輸送距離が700km以上の場合は、輸送方法をトラックから鉄道や船舶に転換するモーダルシフトへの切り替えを推進する。
同社では、新拠点によって、各物流拠点の在庫バランスの適正化を図り、モーダルシフトによる2025年度のCO2排出量を2022年度比で30%削減を目指す。