日本出版販売(日販)は10月12日、ロボティクスや新しい倉庫管理システムを導入した新拠点の物流センターを埼玉県新座市で2024年秋に開設すると発表した。
新拠点は、文具雑貨商品などの保管、仕分け、出荷、出版社からの物流受託事業の拡張、他社からの物流業務受託を主要業務とする。名称は未定で、今後発表する。
センターではロボットなどが商品や商品棚を作業者の手元まで運ぶ「GTP(グッズ・トゥ・パーソン)」などのロボティクスを先行的に導入。商品ピッキング作業の生産性を現状に比べて約3倍に向上することを目指す。同時に、歩く距離をできる限り少なくするなど作業者の身体的な負担の軽減を図る。また、書店の売り場展開に合わせた文具・雑貨商品などの出荷拠点を拡張し、保管・仕分け・出荷などの物流機能を効率化する。
日販では今後、新拠点で導入するロボティクスや倉庫管理システムを、この先5年程度をメドに、ほかのグループ物流拠点にも順次展開し、物流機能を整理・統合していく計画。この取り組みで、物流の効率化、コスト低減を加速し、経年劣化が進む出版流通を、高度化した物流に進化させる考え。さらに、様々な企業とのアライアンスを行い、政府が提唱するフィジカルインターネットに対応できる、柔軟な物流へと生まれ変わらせていくとしている。