業務用ロボット開発を手掛けるugoは6月2日、ツクイ(横浜市)が運営する介護付有料老人ホームにケアサポーターロボット「ugo mini(ユーゴーミニ)」を追加導入し、ロボットによる高齢者向けサービスを拡充すると発表した。
同社は、2022年6月からケアサポーターロボット「ugo Pro(ユーゴープロ)」を使った介護付有料老人ホーム施設で、実証実験での運用を継続的に実施。導入当初は入居者からロボットに対する否定的な反応が不安視されたが、入居者の投票で「のげまる」と親しみを込めて呼ばれるほど、好感を得る結果となった。
実証では、「声がけ」「傾聴」「案内」「見回り」の4つの業務を行った。その結果、「声がけ」「傾聴」「案内」は、「ugo Pro」で業務遂行できることを確認した。一方、「見回り」については、夜間走行時に走行音が入居者の睡眠の妨げになる可能性が確認され、ロボットの静音化が必要となり、「ugo Pro」では業務遂行が難しいという判断になった。
そこで、「静音性」「小型化」「低コスト化」が特長の「ugo mini」を追加導入することにした。「ugo mini」で4つの業務全てを行いながら、運搬業務など幅広業務ができるよう実証実験を重ねていくという。
そのほか、ロボットの遠隔操作可能な仕組みを活用し、ツクイの特例子会社であるGrasolの障がい者スタッフが、自宅にいながら遠隔対応を担当し働ける仕組みの構築も成果を確認。そのため、継続して運用を行っていく。今後、「ugo mini」を活用した、高齢者向けサービスのさらなる展開を行っていく計画としている。