トルビズオンと西久大運輸倉庫、うきは市でドローンとEV使った医薬品の配送実験

うきは市吉井体育センターの運動場から離陸するドローン

トルビズオン(福岡市)は2月29日、西久大運輸倉庫(福岡市)と、福岡県うきは市でドローンとEV(電気自動車)を使った医薬品の配送実験を2月20日に実施したと発表した。

今回の実証では、うきは市吉井体育センター運動場を営業所に見立てたハブ拠点として、同所から集荷先薬局にドローンで集荷を実施、その後、人口密集地の市街地にある配送先薬局までは営業所からEVに積み替えを行い、陸路を使って配送先に医薬品を届けた。

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医薬品用ボックスを取り付けたドローン

搬送距離は2.2kmで、輸送重量約100g。ドローンの飛行ルートは、うきは市吉井体育センター運動場と浮羽運輸駐車場の往復で、飛行時間は約6分半だった。航路下には補助者9名を配置した。EVは、うきは市吉井体育センター運動場としらかべ調剤薬局を往復した。

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EVと西久大運輸倉庫の担当スタッフ

西久大運輸倉庫はこれまでにも、ドローンの配送実験やEVでの配送実験を実施。今回の実証では、物流トラックのCO2(二酸化炭素)排出問題と物流の2024年問題に対応するため、ドローンとEV車両を活用した。また、過去の実証実験にはない、BtoBの定期配送実現に向けた継続的に運用可能な配送手段を検討するため、医薬品の廃棄薬削減や薬剤師の業務効率化に焦点を置き、薬局間の在庫移動を想定し行った。

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ドローンの操縦装置画面

一方、トルビズオンでは今まで、山間部でドローン配送の実証実験を行ってきたが、今回は山間部でないエリアでのドローン飛行とEVを使った実証を行い、ドローンとEVの活用することでCO排出量の削減が可能なことを確認した。

今後は、複数自治体間での輸送に取り組み、今回の実証実験以上の輸送実績達成を目指す。特に筑後地方では久留米市を含む物流網の構築が重要とみて、筑後川などの利用も視野に入れた長距離輸送網の開拓を進めるとしている。