ACSL、日本郵便と共同開発の新型物流専用ドローンの配送試行を兵庫で実施

ACSLが日本郵便と共同開発する物流専用ドローン「JP2」

ACSLは3月4日、日本郵便、日本郵政キャピタルと共同開発する物流専用ドローン「JP2」で、荷物などの配送試行を、日本郵便が兵庫県で3月4日から3月22日まで実施すると発表した。

配送試行は、兵庫県の出石郵便局(豊岡市)の配達区内で行う。「JP2」が郵便局から配送先地区に住むの受取人宅の近隣施設まで、ドローンが「レベル3.5飛行」(補助者なし目視外飛行)で荷物を届ける。

「レベル3.5」は、従来のレベル3で必要な立入管理措置(補助者・看板の配置)がデジタル技術の活用で不要となり、道路や鉄道などの上空の横断が条件付きで可能な飛行レベル。試行ではACSLが「JP2」の提供と運航の支援、兵庫県と豊岡市が地域、関係団体などと調整支援を担当する。

「JP2」は、物流オペレーションを考慮した荷物の搭載などの簡便性や、社会受容性を意識したデザインを採用する一方、「レベル4飛行」(有人地帯での補助者なし目視外飛行)」の型式と機体認証取得を想定した設計・仕様に仕上げた。

最高速度が毎秒10m(時速36km)、最大離陸重量は24.9kg、最大積載量は4.5kg。運航方式は自動航行で、風速で毎秒10mの耐候性能を持つ。バッテリーで駆動する。サイズは長さ:2272×幅:2500×高さ:721mm。

ACSLでは、既存の機体よりもペイロード(搭載可能な荷物の重量)が増加した新型機を使用することで、中山間地域でドローン配送の実用化がより進むと見込んでいる。