産業向けロボットアーム販売などのGRIPS(グリプス、千葉・流山市)は4月17日、ロボットアームとオープンソース(OSS)を使った高精度自動分注システムを開発し、実証実験を実施したと発表した。
システムは、自動分注ロボットシステム「OT-2」を使用しており、96穴マイクロタイタープレートにミキシングを含める段階希釈を行い、ロボットアームで希釈後のプレートにフタを乗せ、OT-2から取り出した後、電子天秤へ搬送して秤量する仕組み。
実証実験では、制御ソフトを実装するプラットフォームにロボット制御のオープンソース「ROS2」を採用し、将来的に制御対象物が変化しても、柔軟に対応できる制御システムを構築。分注作業自体はOT-2に集約させた。
実験の結果、分注シーケンス自動化の制御ソフト開発で従来よりも汎用的な記述により開発できることを確認。また、分注工程では必要なキャリブレーション作業を大幅に改善することができた。
グリプスでは、結果を受け、システムが導入するハードウエアの産業分野、用途で大きく異なる制御システムの構築手法を将来的には汎用性と柔軟性の高い手法に移行させることができるユニークな技術的提案になる見込んでいる。
一方で、システム構築での課題も確認したことから、今後は自動分注システム構築をさらに発展し、より多くのアプリケーションに適用を可能にして機能性や応用性を高める開発を進めていくとしている。