自律移動ロボット開発のPreferred Robotics(プリファードロボティクス、東京・千代田区)は5月30日、自律移動ロボット「カチャカ」で歯科診療所専用パッケージ「デンタルプラン」を発売したと発表した。
「カチャカ」は、AI(人工知能)を搭載し、人の指示で家具を動かす自律移動ロボット。専用家具とつなげることで、指定の場所までモノを運ぶことができる。「デンタルプラン」は、ロボットに加え、ソフトウエア、ワゴン、ユーザーサポートをパッケージにしたサービス。
「デンタルプラン」では、収納に55cm幅を通行可能な「カチャカワゴン」を加えることで、歯科診療所の狭い通路やスタッフや患者の往来する環境でもスムーズな無人運搬を可能にした。また、カチャカがBGMを鳴らしながら走行したり、壁際など指定された経路を走行したりするためのアプリケーションを実装した。
加えて、スタッフが「カチャカボタン」を押すだけでユニットや滅菌室にカチャカを呼び出すことができる。さらに、リモートアクセス機能で、プリファードロボティクスが直接ユーザーの困りごとの把握や解決サポートを遠隔で行えるようにした。
「カチャカ」は、すでに国内の歯科診療所が導入した実績があり、基本セット、紙コップ、手袋などを診療前に配布する診療前の準備、使用した基本セットなどの滅菌室への運搬、ゴミ・廃棄物収集といった診療後の片付け、診療中の治療機器呼び出し、カルテ搬送で利用されている。
プリファードロボティクスでは、「デンタルプラン」の発売に合わせて、歯科卸のシバタ、内外歯材と取り引きを開始。歯科業界への販売拡大を図る。また、カチャカの機能を継続的に改善し、歯科診療所のニーズに対応していく考え。