千葉県東庄町は8月15日、地域課題解決の新たな取り組みで、町内に在住の16歳から40歳の町民を対象にドローンパイロットの育成事業を開始すると発表した。
事業では、無料でドローンの民間ライセンスを取得できる講座を提供。受講者はドローンの国家資格取得を視野に入れた実践的な教育を受けられる。
講座内容は「ドローンの基礎知識」「ドローンの操縦技術(実技訓練を含む)」「ドローンの法規制と安全管理」ドローンを使った実践的なプロジェクトへの参加」を予定する。受講会場は、国際ドローン協会が運営する「東庄町ドローンパーク」。募集人数は6名で、受講者には2025年3月までに民間ライセンスを取得してもらう。
東庄町は「ドローンによる町おこし」を目指し、施策展開を進めている。これまで、廃校となった旧東城小学校跡地に国際ドローン協会を誘致し、一等無人航空機操縦士資格を取得した人材を育成で「東庄町ドローンパーク」を開所した。
一方で、町の主産業である農業人口の減少や、町内の公共交通機関がないエリアへの物資輸送などの課題を、ドローンやICT(情報通信技術)技術の活用で解決することを目指しており、そのために必要な高い操縦技能とドローン知識、ライセンス所有者を町の担い手として育成し、地域でドローン技術を活用した運用に携わるための人材を確保するために、今回の事業を行うことにした。
東庄町では今後、輸送ドローンによる実証実験を予定しており、地域の物流効率化を図ることで、地域全体の生活環境の向上につなげたい考え。