大阪けいさつ病院、最新手術支援ロボット「ダビンチ5」で子宮全摘出と前立腺がんの手術を実施

「ダビンチ5」のコンソールで操作を行う細井文子・産婦人科副部長
「ダビンチ5」のコンソールで操作を行う細井文子・産婦人科副部長

大阪けいさつ病院(大阪市)は8月4日、米インテュティブサージカルの最新手術支援ロボット「ダビンチ5」で、子宮全摘出手術と前立腺がん手術を実施したと発表した。

「ダビンチ5」はAI(人工知能)を活用した手術データの解析機能や、物体と接触した際の力覚情報を術者に対して返す「力覚フィードバック」機能、高解像度カメラなどを搭載する。

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「ダビンチ5」での子宮全摘出手術の様子

子宮全摘出の手術は、細井文子・産婦人科副部長が執刀医師を務め7月28日に実施した。細井産婦人科副部長は手術後に「『ダビンチ5』で婦人科手術を経験し、画像の鮮明さや開放的なコンソール設計による術中のコミュニケーションのしやすさなど、大きな進化を感じた。また、触覚に近いフィードバックやAI解析機能で、より繊細な操作が可能になるだけでなく、術後の振り返りや教育面にも新たな可能性を感じている」とコメントした。

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前立腺がん手術の様子

一方、前立腺がん手術は、泌尿器科の髙田晋吾・副院長が執刀し7月30日に行った。患者の出血はほとんどなく、約1時間半で手術は終了した。

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コンソールで操作を行う髙田副院長

髙田副院長は「触覚のある繊細なロボットアームと高性能のカメラの鮮明な画像は、これまでのものよりも格段に進化している。AI解析機能の搭載などで、詳細な手術後の分析が可能となり、さらなる技術向上が図れる」と話した。