
アグリストは8月7日、2025年7月14日から10月にかけて、JA全農いわてに、機能を強化したピーマン自動収穫ロボットのレンタルを7月14日から10月まで実施すると発表した。同社は2024年にも貸与しており、今回が2回目となる。
JA全農いわては、2024年3月から中山間地域と多様な担い手を対象として、施設栽培ピーマンの普及を目的に「先進園芸実証農場」で実証試験栽培に取り組んでいる。農場にはICT(情報通信技術)を活用した先進的な栽培技術を導入。実証試験を通じて生産者の安定生産と安定収入につながる技術を検証することで園芸生産の拡大を目指している。
アグリストの収穫ロボットは、カメラとAI(人工知能)で収穫適期のピーマンを正確に識別し、自動で収穫を行う仕組みを備える。ロボットはレール上を走行しながら作業を進めるため、効率的に労働負担の少ない運用が可能で、農業従事者の高齢化や人手不足が進む中山間地域で収穫作業の自動化に大きく貢献すると期待されている。
今回、レンタルされる収穫ロボットは、昨年、JA全農いわてに対し行った1カ月間の短期レンタルで得た現場からのフィードバックを基に改良が加えられた機種で、収穫精度と収穫速度の向上に加え、最大で16時間の連続稼働を可能にして稼働安定性も高めた。
JA全農いわてでは、昨年の導入で、収穫ロボットが生産性向上や労働力不足の緩和に有効であることを確認したことから、今年度はピーマンの出荷時期を含む7月から10月にかけての本格的な運用を決めた。