オーエフ、TRIPLE7とドローンの特高・高圧太陽光発電所ケーブル盗難対策サービスを実証

オーエフ、TRIPLE7とドローンの特高・高圧太陽光発電所ケーブル盗難対策サービスを実証
オーエフ、TRIPLE7とドローンの特高・高圧太陽光発電所ケーブル盗難対策サービスを実証

太陽光O&M(運用・保守)専門のオーエフ(東京・港区)は8月20日、ドローンスクール運営のTRIPLE7(トリプルセブン、東京・渋谷区)と、ドローンを活用した特高・高圧太陽光発電所のケーブル盗難対策サービスの実用化を目指して、実証実験を行ったと発表した。

オーエフによると、近年、太陽光発電所ではケーブル盗難の被害が多発しており、警備員の常駐や防犯カメラ、センサーといった既存の対策手段では、高コストにも関わらず抑止力や犯人特定能力に限界があったという。同社は多数の発電所を運用保守する中で、この課題に直面しており、より効果的で経済的な解決策を模索していた。

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ドローンを活用した特高・高圧太陽光発電所のケーブル盗難対策サービスの概要

そこで、迅速な移動性能を持つドローンと人感センサー、24時間体制の有人監視センターを連携させることで、現場巡回や威嚇による抑止効果を強化しつつ、ドローンの自動飛行を活用したコスト効率が高い防犯対策サービスを開発することにした。

今回、サービスの実用化に向け、7月に過去に複数回盗難被害を受けた栃木県内の特高発電所で、中国DJIのドローン「Dock 3」と「Matrice 4TD」を使用し、日中と夜間の両時間帯で巡回方法や威嚇効果、近隣住民への影響などを詳細に検証する実証実験を実施。

実証の結果、ドローンの巡回・威嚇は盗難抑止に非常に効果的で、未然防止の可能性が高いことを確認した。一方で、最適な巡回ルートや運用台数は施設ごとで異なることや、騒音や光の影響は個別施設で配慮が必要という点も明らかになった。

オーエフとトリプルセブンは今後、監視カメラとのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携や24時間監視センターとの無人連携飛行の実証、保険会社と連携し保険適用の拡充検討などを進めるとしている。