ユーゴー、パナソニックと照明設備連携したロボットの運用効率化をオフィス検証

検証デモの様子
検証デモの様子

ユーゴーは10月9日、パナソニック エレクトリックワークス社と、建物でのロボット活用で照明器具とロボットを連携し運用効率を高める技術検証を9月から開始したと発表した。

今回の検証では、天井に設置されたビーコン付き照明器具からの信号を使って、ロボットが位置情報を取得する仕組みを構築。フロア内の95%以上のエリアでロボット単独での再稼働を可能にすることを目指す。照明設備を基点にすることで、障害物の影響を受けにくく、電池交換を必要としない安定した位置認識が実現できるという。

ビーコンから取得した位置座標をスマートビル共通マップと対応付けることで、複数のロボットや建物内サービスの連携を可能にする仕組みも検証する。清掃、警備、案内など異なるロボットが相互に位置情報を共有し、業務の重複や干渉を回避しながら協調的に動作できるようにする。

また、建物内で人の位置情報を把握するシステムと組み合わせることで、社内配送や来客対応などのサービスを効率化する。さらに、点検や夜間警備時にロボットが照明制御を行うユースケースについても実証を行う。ロボットが必要なタイミングで天井照明を点灯と消灯することで、作業時の視認性向上と省エネルギーの両立を図る。同時に、ロボットがカメラで計器や異常箇所を撮影する際の影や映り込みを解消し、点検精度の向上が見込めるという。

パナソニックがビーコン付き照明設備と検証環境を提供。ユーゴーは自走式ロボットを使った自己位置推定と自動復旧技術の開発を担当する。検証は、9月1日から12月31日までの期間で実施。両社は検証結果をもとにデジタル技術を活用した建物「スマートビル」の実用化を加速する考え。