
ロボットバンク(東京・新宿区)は10月16日、AMR(自律移動ロボット)の主力機種「Starシリーズ」で、カゴ台車などをけん引できる「牽引機能」を追加すると発表した。2026年1月の提供開始を目指し、開発を進めている。
開発中の「牽引機能」は、既存台車をそのまま利用できるよう、カゴ台車や6輪カートなどに簡単なアタッチメントを取り付けるだけでAMRとの連携が可能。大規模な設備投資を行うことなく、短期間で導入できる。
また、けん引対象を切り替えるだけでさまざまなサイズや形状の荷物に対応し、既存の潜り込み式AMRと組み合わせることで、1つの現場で多様な搬送タスクをカバーできる柔軟性も備える。重量物を積載した台車搬送をAMRが代替するため、作業者の身体的負担軽減や安全性の向上、人員の最適配置が可能になるという。
物流倉庫や製造工場では、作業者がカゴ台車を押したり引いたりして行う搬送作業が多く、人手不足や労働負荷の高さが課題となっている。ロボットバンクは、「手押し作業をなくしたい」「今ある台車を自動化に生かしたい」といったこうした現場から寄せられた声を受け、既存AMRの自律走行技術を応用して、カートや棚をけん引して搬送する機能の開発に着手した。
現在は、2026年1月のサービス提供開始に向け、試験運用と耐久テストを進めており、正式名称や詳細仕様、価格などは、今後改めて発表する。