JR東日本ビルテック、TechShareと四足歩行ロボットの点検機能の実証実験 東京駅で開始

実証で使用する四足歩行ロボット
実証で使用する四足歩行ロボット

JR東日本ビルテック(東京・渋谷区)は11月13日、ロボットアーム事業などを手掛けるTechShare(テックシェア、東京・江東区)と、東京駅で四足歩行ロボットの実証実験を、9月10日から開始したと発表した。

今回の実証で使用する四足歩行ロボットは、中国ロボットメーカーのUnitree(ユニトリー)の歩行ユニット「Go2-W」と、テックシェアが開発した自立歩行制御ユニット「PatRobot(パットロボット)」で構成。

カメラと高性能センサーの3D LiDAR(ライダー)が搭載されており、事前に設定した巡回ルートを自律走行しながら、通路や設備の状態を記録できる。将来的には、取得データから設備異常の早期発見や点検作業の効率化につながる運用を目指している。

従来の人による目視点検は、ルートを巡回するのではなく、異常の発見を目的に実施しており、点検員の経験や観察力に依存する部分が多いことから、結果にばらつきが生じやすい課題があった。一方、ロボットは事前に点検経路を記憶させる必要があるものの、人の視認では取得が難しい高精度なデータを収集できる。

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実際の作業風景

JR東日本ビルテックは、こうした差を埋め、点検の質と効率のを両立し、点検作業の平準化を図るために、今回のロボット実証を開始した。同社では、安定的で均質な情報取得が求められる建物点検業務で、四足歩行ロボットは有効な手段になると考えおり、実証を通じて実利用に向けた運用体制の構築に取り組む。また、今後は首都圏の駅を中心に幅広い展開も検討する。