藤田医科大学岡崎医療センター(愛知・岡崎市)は、検体や薬剤の院内配送の自動化で、川崎重工業が開発した屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」の本格運用を2025年10月に開始した。医療従事者の移動負担を減らし、業務効率化と医療サービスの安定運営につなげる。
国内では高齢化に伴う患者数の増加などを背景に、医療従事者が専門業務に注力できる環境づくりが課題となっている。同センターは、病院内物流の自動化の一環で、ロボットによる搬送の実用性を検証し、運用へ移行した。

同センターでは、本格運用に先立ち、2025年7月から9月まで試験運用を実施。外来エリア(1階)、病棟(4~7階)と、検査室・薬剤室(1階)の間で、FORRO2台による検体と薬剤の配送とエレベーターを使った階移動を検証した。この試験運用では、医療従事者60人の動線を位置情報で記録し、配送に伴う移動の変化などを計測した。
その結果、担当エリアを離れる時間を病棟エリアで1日平均29%、外来エリアで32%削減した。試験運用は愛知県の「ロボット未活用領域導入検証補助金」を活用した。
本格運用の開始後は、FORRO2台が外来・病棟エリアでの配送業務を24時間体制で担っている。ロボットは、病棟のイメージカラーにちなんで「みどり」「さくら」の愛称を付けた。同センターと川崎重工業は今後も、医療従事者の負担軽減と業務効率化に向けてロボットの活用方法を検討する。








