農業ロボット開発を手掛けるAGRIST(アグリスト、宮崎県新富町)は10月5日、福島タネセンター(福島・須賀川市)で開催した地元小学生向けの農場見学で、キュウリ収穫ロボットの遠隔操作体験を、9月12日に実施したと発表した。
福島タネセンターは、キュウリの栽培施設のスマート化、持続可能で環境負荷の少ない農業技術の開発を試験農場を開設しながら行っている。また、農業関連商品を全農や農協、農業生産団体、農業生産者、企業への販売も手掛ける。
アグリストでは、今回のロボットの収穫体験で、キュウリ収穫ロボットをハウスに持ち込み、福島県の地元の小学3年生向けに遠隔収穫体験を実施した。具体的には、ネット環境にロボットを接続し、付属のタッチパネルで収穫体験を行った。
キュウリ自動収穫ロボットは、1本100g以上のキュウリをより多く収穫するために、安定性の高い自走式モデルで移動する。また、ロボットに搭載するカメラから得た画像をAI(人工知能)が認識・判断し収穫動作を行う。
収穫ハンドには吸引タイプを採用し、栽培環境や作物を傷つけずに収獲する機能を搭載。収穫ハンドは上下運動、収獲操作だけでなく、畝間の前後移動も画面上から操作することができる。
アグリストは、すでにピーマン収穫ロボットを開発しており、ピーマン収穫ロボットの技術を応用し、キュウリ収穫ロボットを開発した。また、今回、キュウリ収穫ロボットで初めて収穫ロボットに遠隔機能を搭載した。
今後は、収穫時に使用するカメラを使って、農作物の状態をモニタリングしながら巡回することで、今まで人の勘や経験に頼っていた部分を可視化し、再現可能な農業を実現を目指すとしている。