テムザック(京都市)は11月13日、害獣対策ロボット「雷鳥3号」を開発し、宮崎県延岡市の圃場で11月11日から稼働を開始したと発表した。
「雷鳥3号」は、夜間に圃場に侵入したイノシシなどの害獣を検知し、高圧で対象物に向けて放水を行い追い払うロボット。日暮れ後の夜間帯において、圃場に侵入する害獣をセンサーが自動的に検知し、圃場周辺の水路などからポンプでくみ上げた水を高圧にした上で対象物に放水する。対象物を自動的に検知し対象物に向けて放水するため、夜間の圃場の見回りや遠隔監視など、人手をかけた対策が不要になるという。
テムザックでは、自社で稲作を行った圃場で、収穫直前まで順調に生育していた稲が、収穫の数週間前にイノシシによって一部の稲穂が食べられてしまう事象が発生。そのため、害獣対策に効果が期待できるロボットを、急遽開発することを決め、短期間で「雷鳥3号」を完成させた。
同社によると、「雷鳥3号」は、農作物の被害を防止するだけでなく、昨今、大きな問題となっている熊などの動物を追い払うことにも応用できる可能性があるとしている。