西日本電信電話(NTT西日本)は11月6日、ugo(ユーゴー)、テルウェル西日本と、ビル管理業務を自動化するロボティクス・ソリューション開発の実証実験を、NTT西日本のオフィスとテルウェル西日本の本社で開始すると発表した。
実証では、異なる機能を持つロボットが、データを連携し、同一空間で共調して動くことを検証する。具体的には、清掃ロボットと清掃員がプラットフォームを通じて、清浄度データを受信し、清掃活動を実施する。
また、点検・警備ロボットが施設内の巡回警備、消防、照明設備点検、紛失物確認などの複数業務をしながら、環境センサーで清浄度の測定を行う。ロボットの走行データの取得と連携を行い、最適な業務フロー構築を目指す。11月20日~27日の期間で実施する。
清掃ロボットはロボット掃除機「Rulo Biz」、点検警備ロボットには、点検警備ロボット「ugo Pro」と「ugo mini」を使用する。
「Rulo Biz」は、オフィスや店舗の細かな清掃を人に代わって行うロボット。「ugo Pro」は、オフィスビルの警備や設備点検などの複数業務が自らフロア移動を行いながらできるロボット、「ugo mini」は、セキュリティルームや開閉が困難な扉の部屋など、ロボットが入れない空間に常駐させるロボットになる。
NTT西日本とテルウェル西日本は、共同で検討を進める地図シェアリング技術を提供する。同技術は、フロアなどの空間データから、ロボットの仕様に合わせた地図を作成・配信する事ができる。
また、テルウェル西日本は、整備員の負荷を低減する清掃スケジュールの設定や機器管理を行えるクラウド管理サービスも提供する。ユーゴーは、複数台のロボット連携のほか、業務システム、IoT機器などと連携し、現場業務の自動化するシステム「ugo Platform」を提供する。
NTT西とユーゴーは今後、実証実験を通じて、ビル管理業界の人材不足やDX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れといった課題解決で、異なる種類や多様な機能を備えるロボットが1つのプラットフォームでつながり共調をする、新たなサービスの展開を目指す。また、実証で得た成果やノウハウを、同様の課題を抱える他業界などへの展開も検討する。