センサーロボット開発などのロボサピエンス(東京・新宿区)は4月22日、戸田建設と、「自走式ロボット」の発明で特許を取得したと発表した。
「自律移動ロボット」と「センサー計測」の技術を開発し、特許を取得した。「自律移動ロボット」は、「センサから出力された検出結果に基づいて、高さ方向を含めた立体的な環境計測を正確に行うことができる自走式ロボットを提供する」という課題を満たした技術。
一方、「センサー計測」は、「センサー計測の機能を持つ自走式ロボット」の発明になる。また、環境計測の対象は、CO2濃度に加え、温度、湿度、照度、放射線、近接、磁気、撮像、気圧、加速度、騒音、音響を含んでおり、環境計測に関連する包括的な内容となっているとしている。
今回の特許技術は、2023年1月に2社が共同で実施した「ロボットを用いた施設点検の自動化に関する共同研究」の成果がベースとなった。
共同研究では、戸田建設が、固定センサーや移動ロボットで行ってきた、ビル内環境を最適に保つための空気質などの環境計測で、高さを変化させて計測することができないという課題解決で、ロボサピエンスの巻尺アクチュエータ機構を搭載した自律移動ロボット「BambooBot(バンブーボット)」を使い、執務スペースの床面、作業机、天井と高さを変えながら、作業場の照度が労働安全衛生規則を満たしているかの確認する法定検査の自動化実験を行った。
研究の結果、いずれの作業エリアでも法定基準を満たすというレポート作成をすることができた。また、部屋の形状で、光が当たりづらくなる領域ができることがわかり、内装の最適化に役立ったという。