エアロネクストの子会社でドローン配送サービスをなど物流ソリューションを展開するNEXT DELIVERY(ネクストデリバリー、山梨・小菅村)は9月13日、吉野家と、石川県小松市で、吉野家の店舗から郊外へ牛丼を届けるドローン配送の実証実験を9月12日に実施したと発表した。
実証は、吉野家小松店から木場潟カヌー競技場艇庫までの片道2.5kmの距離を約6分でドローンを飛行させて実施。吉野家の牛丼弁当を1配送につき4個を届けた。ドローン配送にはエアロネクストが開発した可搬重量が最大5kg、最大飛行距離は20kmの物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」を使用した。
具体的には、吉野家小松店で調理された牛丼弁当4個を箱に収納し、吉野家小松店スタッフがドローンにセットし、10時30分から約30分間隔で離陸させた。1ルートの飛行は合計9回で、弁当は小松市民、カヌー選手に届けられた。
ドローンの飛行ルートは、2024年に開業を予定する、北陸新幹線の線路予定地の上空を飛行し、小松空港周辺に位置するため、関係する企業との事前調整を行った。
実証の結果、熱々で牛丼のたれもこぼれず中身もかたよらず高い配送品質で牛丼弁当を届けることができた。牛丼弁当を受け取って食べた小松市民は「店舗で食べる味と遜色ない。むしろ、いつもよりも温かく感じられる」とコメントした。
小松市では、NEXT DELIVERYが実施主体となり、ドローンと既存物流を組み合わせた物流サービス「SkyHub(スカイハブ)」の買い物代行などを開始している。サービスでは、吉野家の弁当も陸送で自宅まで配送しているが、今回、今後のドローンでの配送も見据え、実証実験を行うことにした。
NEXT DELIVERYでは、11月メドに小松市で陸送と組み合わせたドローン配送を開始する。今後は小松市を皮切りに、全国でドローンなどを活用したフードデリバリーサービスを展開していく計画。