JUIDAとブルーイノベ、ドローン4社と機種別操縦者技能などの客観証明でMOU

国内ドローンメーカー4社と機種別操縦者技能などの客観証明でMOU
国内ドローンメーカー4社と機種別操縦者技能などの客観証明でMOU

日本UAS産業振興協議会(JUIDA、東京・文京区)とブルーイノベーションは6月5日、ACSL、イームズロボティクス、リベラウェア、プロドローンと、国内で販売するドローンの機種ごとの操縦技能と安全運用技能をドローンパイロットが保有することを評価・証明する「機種別ドローン操縦者技能・運用証明証」の新設で戦略的提携(MOU)を締結したと発表した。

JUDAやブルーイノベーションでは、メーカーごとで機体の取り扱い方法の説明やトレーニングが全く異なり、操縦する際のハードルが高いことや、外部委託で委託先のドローンパイロットが扱う機体の知識や技能をどの程度あるかを客観的に評価する基準がないため、高い技能を持つ一部のパイロットに運用業務が集中していること、海外メーカー機体に慣れたパイロットが、操縦経験の少ない国産機体の操作性を十分に把握せず運用し、性能を十分に発揮できない事例があることを、ドローン運用の課題として重視。今回のMOUを通じて新設する証明証で国内のドローンメーカーと課題解決に取り組むことにした。

具体的には、安全性の基準化と客観的評価制度の確立で、ドローン機体別の操縦や運用技能プログラムと評価基準ガイドラインの策定、機種別の統一トレーニングと定期試験によるドローンパイロットの技術水準の継続的な証明、機種別認定ライセンスの発行とドローンパイロットスキル管理手法の確立に取り組む。

また、新規ビジネスチャンスの創出と業界の信頼性向上に向け、ドローン機体の導入と普及拡大に向けた業界内ビジネススキームの構築、機種別ライセンスのデジュールスタンダード化に向けた国や自治体への提言にも着手する。

JUIDAが、機種別教育プログラムと評価基準ガイドライン開発、機種別ドローン操縦者技能・運用証明証の開発・発行、講師育成・認定スクールでの機種別パイロット教育の定期実施、ブルーイノベーションは、ライセンス取得パイロット管理システムの開発・運用、機種別フライトシミュレーターの企画検討、機体導入促進スキームの構築・運用を担当。

ドローンメーカーが機種のマニュアル整備・提供と機種別教育プログラムの開発サポート、自社機体販売時のドローンパイロット育成とライセンス普及活動、加入促進スキームの構築と運用を担う。

JUIDA、ブルーイノベーション、ドローンメーカーは、今回の取り組みで、ドローン業界の安全性、信頼性、専門性の継続的な向上、点検や物流、測量などのドローン運用アプリケーションの操作ミス防止や緊急手順への精通などによる事故リスクの大幅な減少、ドローンの社会的受容の促進につなげる。

今後は、経済産業省とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)などが推進するプロジェクトとも連携し、ドローン産業の高度化や安全で効率的なドローン運用の標準確立、新技術の活用なども行っていく考え。