バイエルクロップサイエンス、ヤマト農磁と農業ドローンの自動散布事業で協業

農業用大型ドローン「P100 Pro」
農業用大型ドローン「P100 Pro」

バイエルクロップサイエンス(東京・千代田区)は6月27日、ヤマト農磁(東京・港区)と、中国ドローンメーカーのXAGの高性能農業用大型ドローン「P100 Pro」を活用した農薬や肥料などの自動散布や散布技術の開発で協業すると発表した。

「P100 Pro」は、最大積載量が液剤50リットル、粒剤50kgと2種類の大容量散布装置を備えており、専用アプリケーションで設定した作業エリア、散布量、飛行ルートなどに沿って完全自動航行が可能。

2種類の散布装置は、ワンタッチで切り替え可能で、液剤は最大で毎分22リットル、粒剤は最大で毎分150kgの吐出ができる。さらに、機体はワンタッチで折りたたみが可能で、展開時と比べ約62%のコンパクトサイズになるため運搬や保管も容易という。

バイエルクロップサイエンスは、「P100 Pro」の日本で販売代理店になったことを機に、ヤマト農磁と組むことにした。同社では、日本の農家の高齢化、離農に伴う担い手不足、大規模化が進む中、担い手の省力化に貢献するソリューション開発が急務と指摘。

今回の協業で、水稲、畑作、野菜、果樹の農薬ポートフォリオや、農薬とデジタル技術を使って、ほ場ごとで異なる雑草の発生状況に合わせて単剤を散布する「水田雑草テーラーメイド防除」などのテーラーメイドソリューションと、ヤマト農磁が持つ農薬・肥料の散布技術を連携することで、市場と農家の要望に添ったドローンソリューション開発し、精密農業の加速を目指す。また、同社がこれまで全国約20社のビジネスパートナーと実施してきたドローンの自動航行を利用した精密散布技術の普及活動も強化する。