東急は6月28日、タイ大手財閥企業サハグループと設立した合弁会社のサハ東急コーポレーション（サハ東急）が、スカイドライブ、サハグループ持ち株会社のサハ・パタナ・インターホールディング（SPI）と、タイでの「空飛ぶクルマ」を活用した事業実現可能性調査で基本合意書を締結したと発表した。
3社は自動車の慢性的な交通渋滞や排気ガスで環境汚染が社会課題となっているタイで、まずはシラチャを出発点にスカイドライブが開発する空飛ぶクルマ「SKYDRIVE（スカイドライブ）SD-05」を活用したユースケースを検討する。
シラチャはバンコク中心部から南東約１００kmに位置し、周辺には製造業を中心とした日系企業が集積。首都のバンコクに次ぎ、多くの日本人が暮らしている。タイ政府が産業誘致を進めるEEC（東部経済回廊）内に位置しており、今後もさらなる発展が見込まれるエリア。
シラチャで、新産業誘致に伴う関連企業の集積や就労人口、居住人口の増加による不動産サービス需要の拡大を目指すサハ東急と、消費財事業、食品・飲料事業、工業団地開発などの新規事業への投資事業を行いビジネス価値向上を目指すSPI、アジア地域で空飛ぶクルマの展開を見込むスカイドライブの意思が合致し、今回、合意書を締結した。
サハ東急は、シラチャで、タイ駐在の日本人子育て世帯をメインターゲットとする「ハーモニック レジデンス シラチャ」と、単身や夫婦の日本人駐在員向け「グリーンライフ シラチャ」のサービスアパートメントの運営する。
空飛ぶクルマの事業可能性調査で、サハ東急は、これまでのタイの事業で獲得した日系企業を始めとするネットワークを活用し、スカイドライブのタイ進出とSPIとの連携をサポートする。また、事業の推進主体を担当し、スカイドライブとサハグループとの共同事業の牽引する。空飛ぶクルマ事業をはじめとする新産業の誘致で増加が見込まれる拠点整備や、従業員の生活環境など整備で不動産サービスも提供する。
さらに、スカイドライブのような先端企業などの新しい産業との連携を図り、新たな付加価値をもたらす魅力のある産業集積エリアの構築と発展を目指す。他業種との連携も加速する。
