トルビズオン(福岡市)は10月9日、佐賀県小城市と多久市の自治体職員を対象に、災害時に物資搬送が可能な、中国DJI製の大型物流ドローン「DJI FlyCart(フライカート)30」のデモフライトを行う飛行見学会を、9月27日に実施したと発表した。
デモフライトでは、「FlyCart30」のウインチシステムを使用し、物資を安全で正確につり下げて搬送する技術を披露した。ドローンの最大で40kgの物資を搬送できる性能に加え、自動スイング制御機能で、運搬中物資の安定性の確保を実演。災害現場での迅速な物資供給や農林業での効率的な運搬作業の可能性を強調した。操縦はトルビズオンが行う一方で、参加者がウインチの一部操作を体験する機会も設けた。
トルビズオンは、2018年10月に佐賀県小城市と地方創生連携協定、2022年2月21日に佐賀県多久市と進出協定を締結。それ以来、多久市や小城市を中心に、ドローン技術の実証実験や事業展開を行い、地域と連携したプロジェクトを進めている。今回の見学会もその取り組みの一環で実施した。
見学会では、被害の発生時に、トルビズオンが小城市・多久市と締結した協定を基盤に、両市を結ぶ同社が手がけるドローン空路整備システム「S:ROAD」を活用できることも紹介。広域連携で、ドローン一機で複数の地域に緊急支援物資や医療物資を迅速に運搬できる可能性も示した。