センシンロボティクス（東京・品川区）は11月5日、出光興産と、出光の北海道製油所（北海道・苫小牧市）で、DJIの自動離着陸ドローン「DJI Dock 2」を使用したタンクヤードの遠隔リアルタイム点検の実証実験を行い、有効性を確認したと発表した。
出光では、ドローンを導入し、製造現場の保安力向上や設備点検の効率化と高度化を進める一方で、ドローンの活用で、移動、組立などの準備、操縦、片付け、取得した画像の確認に時間が必要となり、点検の効率化につながらない課題があった。
そこで、今回、こうした作業時間の削減を目的に、「DJI Dock 2」を利用したタンクヤードの遠隔点検の実証実験を実施。実証の結果、課題としていたドローン飛行に関連する作業の省略が可能で、遠隔で点検や監視を効率的に行えることを確かめた。
センシンロボティクスは、実証実験で、「DJI Dock2」で撮影されたデータと連携する機能を備える、AI（人工知能）アプリケーション開発プラットホーム「SENSYN CORE（センシンコア）」を提供。「DJI Dock 2」で取得した静止画や動画などのメディアはドローン着陸後にデータ管理機能を持つシステム「SENSYN CORE Datastore」に自動的に転送し。システム上でAI分析やレポート作成など、業務に応じた後処理を実行させた。
出光興産は実証実験の結果を受け、北海道製油所では2024年度中に「DJI Dock 2」を導入し、遠隔巡視業務でドローンの活用を進める計画。一方、センシンロボティクスは、出光興産に「DJI Dock 2 」と「SENSYN CORE」を提供し、遠隔巡視業務の自動化、高度化で協力する。
