
テラドローン(東京・渋谷区)は8月20日、独EVOSハンブルクが運営するドイツ最大級のタンクターミナルで、32基のガス・石油貯蔵タンクを対象に、ドローンを使用した非破壊検査を実施したと発表した。
検査は、オランダに拠点を置くテラドローンの子会社、テラ・インスペクショニアリングを通じて実施。自社開発のドローン「Terra UTドローン」で目視点検と超音波による板厚計測を行った。
「Terra UTドローン」は、タンク内部の損傷や腐食を可視化できる超音波探傷機能で表面を傷つけることなく高精度に測定ができる。また、超音波の伝播に必要なカプラント(接触触媒ジェル)を飛行中に自動供給可能なディスペンサーを搭載しており、長時間で安定した点検が行える。
EVOSハンブルクが保有するタンクは合計150基になるが、点検時はタンクの稼働を一時的に停止する必要があり、全てを同時期に点検はできない状況にある。そこで、テラドローンでは、全体の約5分の1となる32基を対象に、ドローンで点検した。
今後は、Evosハンブルクが運営するタンクのドローン点検を拡大。同時に、用途や施設の特性に応じたソリューションの提供体制を強化する。また、ドイツを始めとする欧州で、産業インフラ点検分野のドローン技術の高度化と安全性向上にも取り組む。