KDDIスマートドローン(東京・千代田区)は12月23日、ノーベル(大分・日田市)、ARISE analytics(アライズアナリティクス、東京・渋谷区)、大分県、日田市と、ドローンの飛行ルート下に存在する人物や着陸地点の障害物をリアルタイムに検知するエッジAI(人工知能)を活用した運航支援システムの実証実験を大分県日田市で実施し、有効性を確認したと発表した。
実証は2025年12月1日~4日に大分県日田市で実施。災害時の被災状況確認を想定し、ドローンに搭載したカメラ映像を基に、飛行中の地上リスクをAIが即時に検知する仕組みを検証した。

AIは飛行ルート直下の人物や着陸予定地点の障害物を自動で認識し、検知結果をオペレーターに通知する。そのため、これまで操縦者が映像を目視確認しながら行っていた安全判断を補助し、より確実な運航判断につなげられるという。
また、実証では、補助者を置かずに目視外飛行を行う「レベル3.5」の条件下で飛行を実施し、AIの検知結果をもとに飛行停止や再開判断が適切に行えることも確認した。
今回の取り組みは、総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業(AI検証タイプ)」の一環で実施。KDDIスマートドローンが実証全体の企画・統括、アライズアナリティクスはAIシステムの開発・検証を担当。実証フィールドの提供や地域調整には、大分県と日田市が協力した。
KDDIスマートドローンでは今後、検知精度の向上を図るとともに、インフラ点検や物流、災害対応などさまざまな用途への展開を視野に、安全性と省人化を両立するドローン運航技術の実用化を進めるとしている。








