ソラリス、三菱HCキャピタルとミミズ型ロボット活用のインフラ点検サブスクサービス開始

ミミズ型管内走行ロボット「Sooha(ソーハ)」の配管の模擬清掃の様子
ミミズ型管内走行ロボット「Sooha(ソーハ)」の配管の模擬清掃の様子

ロボット開発のソラリス(東京・板橋区)は9月10日、三菱HCキャピタルと連携し、ミミズ型管内走行ロボット「Sooha(ソーハ)」を活用した予防保全型インフラメンテナンスのサブスクリプションサービスを開始したと発表した。

「Sooha」は、空気圧人工筋肉を使ってミミズの移動様式を模倣することで、小口径配管内を自律走行できるソフトロボット。これまで人間や一般的なロボットでは到達できなかった配管深部に進入できる。呼び径100Aに対応した「Sooha(100A-ST)」は、配管内部のリアルタイム可視化と清掃を同時に行える。

新サービスは、機器貸し出し、保守メンテナンス、初期導入支援をワンパッケージで提供する。主に配管トラブルによる機会損失が大きく、安全対策や緊急性が求められる業種を対象に展開。ロボットに搭載されたカメラで配管内部をリアルタイムに可視化すると同時に清掃を実施する。人間や従来のロボットでは到達不可能な配管深部にも進入できる。

ソラリスと三菱HCキャピタルによると、道路や上下水道、工場配管などの老朽化が進み、事故リスクや労働力不足が社会問題化するなか、データやデジタル技術を活用した予防保全型メンテナンスへの転換が求められているという。こうした背景から、両社は2023年12月にトライアルサービスを実施し、2024年6月には資本業務提携を締結。試験導入で得られた課題を踏まえ、企業のニーズに対応できるサービスモデルを構築してきた。

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半導体CVD装置での活用例。(左から)清掃前 (汚れで前方の見通しが不十分な状態)と清掃後

ソラリスでは今後、パートナー企業と連携し、業界ごとの特性に合わせたサービス展開を進める。第一弾で、半導体商社のスズキ(大分・大分市)と、半導体製造向けに配管内生成物のモニタリングや清掃する配管メンテナンスサービスを開始する。