ラピュタロボティクス(東京・江東区)は9月27日、安田倉庫が厚木営業所に、協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」を本導入したと発表した。
安田倉庫はDX事業推進室を新設し、自動化ソリューションを活用した省人化・省力化を推進。2022年11月に、厚木営業所で本導入と同じサービス品質、条件でラピュタのロボットを導入し、作業スタッフと最適に連携できているか、生産性が向上されるかを確認できる体験本導入プログラムを利用した。
プログラム中には、ラピュタロボティクスのカスタマーサクセスチームが連携し、生産性向上に向けたデータ分析を行い、具体的な施策の立案・実行を行った結果、平均で40%の歩行時間、30%の作業時間の削減を実現したことから、本導入の決めた。
具体的には「ピッキング歩行時間の削減」「作業スタッフの作業負担低減」「データの利活用」をポイントに導入に踏み切った。
「ピッキング歩行時間の削減」では、「ラピュタPA-AMR」の導入に伴い、マルチオーダーピッキングに変更し、荷下ろし場までの運搬を任せることで作業スタッフの歩行時間削減を掲げ、体験本導入プランを開始。約3か月の期間中に週次で定例を行いながら、生産性に一定の効果が見られたことを評価した。安田倉庫の厚木営業所では、約1500m2のピッキングと保管エリアで、カートを使ったシングルピッキングをしており、ピッキング中の長い歩行時間削減が課題となっていた。
「作業スタッフの作業負担低減」は、「ラピュタPA-AMR」が特長とする「手ぶらでのピッキング」の省力化の効果を、体験本導入期間中で実感したことを評価した。安田倉庫では、オーダーによって数十点以上の商品をピッキングしており、物量が多い日の作業スタッフの負担に対する解決策になると判断した。
「データの利活用」については、ラピュタPA-AMRから得られるデータから作業スタッフの生産性を可視化し、作業スタッフへの個別フォローに活用することで、結果として全体のピッキング効率を底上げに成功したことを評価した。また、渋滞ロケの分析や取得データから一部レイアウトの変更を行うなど、継続的な改善活動の一環としてデータ活用も有用とした。
ラピュタロボティクスと安田倉庫は今後も、「ラピュタPA-AMR」を活用し、物流の様々な課題解決に向けて取り組むとしている。