ハピネット・ロジ、東大阪の物流センターにラピュタの協働ピッキングロボット導入

「ラピュタPA-AMR XL」と協働ピッキングをしている様子

玩具・遊戯用具開発のハピネット(東京・台東区)は10月17日、子会社のハピネット・ロジスティクスサービス(千葉・市川市が、物流センター「ハピネット東大阪ロジスティクスセンター」(大阪・東大阪市)に、ラピュタロボティクスの協働ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR XL」を導入し、10月2日から稼働を開始したと発表した。

ハピネット・ロジスティクスサービスでは、物流の物量が増加しており、これまでピッキング作業者を増やすことで対応してきたが、その結果、派遣スタッフを含めた作業に不慣れなスタッフが増加。ベテランスタッフとの間に生じる生産性のバラつきが鮮明化し、労働力の確保と生産性向上が課題となっていた。

同社は、その課題解決で、ピッキング作業の自動化・省人化ソリューションを模索していたが、東大阪ロジスティクスセンターのようなマルチテナント型物件では大がかりな工事が難しく、自動化するには選択肢が少ない状況だった。しかし、そのような状況の中、「ラピュタPA-AMR XL」の持つ特徴が課題解決にマッチすると考え導入を決定した。

具体的には「生産性向上と作業スタッフの教育時間削減が可能」「作業スタッフの負担軽減が可能」「大きな商品への対応が可能」「センターの大がかりな工事が不必要」がポイントとなった。

「生産性向上と作業スタッフの教育時間削減が可能」では、ロボットの操作画面に誰でも簡単で直感的に使用できるユニバーサルデザインが採用されており、新人スタッフや日本語が堪能ではない海外メンバーも、約30分でロボットの操作をマスターし、ベテランスタッフと同等の生産性を出すことが可能と評価した。さらに、作業スタッフの教育時間も削減でき、物流オペレーションに集中できる環境づくりにつながると判断した。

「作業スタッフの負担軽減が可能」については、「ラピュタPA-AMR XL」が歩行作業を代替するため、作業スタッフの歩行距離や時間などの負担を軽減することが可能とした。同社では、10台の「ラピュタPA-AMR XL」と人との協働で、作業スタッフ4~5人分の作業量を追加対応できると見込んでいる。

「大きな商品への対応が可能」では、「ラピュタPA-AMR XL」は75L容量コンテナを使用できるため、大型商品への対応可能な点を評価した。同社はサイズの大きな商品を多く保有するため、従来のAMR(無人搬送車)やマテハン機器では対応が難しかったという。

「センターの大がかりな工事が不必要」については、協働ロボットのため、現状の倉庫オペレーションやレイアウトを大きく変更することなく、ピッキング作業の自動化を達成できると判定した。

ハピネット・ロジスティクスサービスは今後もラピュタロボティクスと、協働ロボットを活用し、物流の課題解決に取り組んでいくとしている。