倉庫自動化市場は2036年に13兆円まで成長、SDKI調査

市場調査のSDKI(東京・渋谷区)は10月23日、2024年と2036年を対象とした、世界の倉庫自動化市場の調査結果を発表した。それによると、2023年の市場規模は約217億ドル(約3兆2363億円)で、2036年までに市場の収益は約1306億ドル(約13兆4400億円)に達すると予測する。

レポートでは、世界各地でのオンライン食料品ショッピングの驚異的な成長で、市場は大幅に成長すると予想。根拠として、2022年に米国のオンライン食料品で買い物客全体の11%以上が食料品のニーズをほとんどオンラインで購入していることが観察されたことを挙げている。

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倉庫自動化市場の調査結果

また、食料品は、製品の鮮度確保で、大量の商品を流通業者から小売業者に頻繁に配送する必要があるため、超高速配送、オンライン食料品店、マイクロフルフィルメントセンター(MFC)向けの倉庫自動化ソリューションの採用が増える可能性があると分析する。

一方で、機械的な課題が伴うため、倉庫自動化市場は悪影響を受けることが予想され、タイムリーなメンテナンスが、倉庫自動化システムの良好な稼働状態に重要な役割を果たすとしている。さらに、機械のダウンタイムを回避し、稼働時間を最大化するために防護柵、衝突検知システム、緊急停止システムなどの安全対策が必要とみている。加えて、市場の成長は、エネルギー使用量の削減対策でも妨げられる可能性にも言及している。

調査は倉庫自動化のエンドユーザーを小売業、製造業、流通業のセグメントに分割。このうち、製造業のサブセグメントは、2024~2036年に最も高い成長率を示すと予想する。同時に、製造業のサブセグメントでは製造実行システム(MES)、エンタープライズリソースプランニング(ERP)、製造の全ての段階でシームレスな調整とデータフローを実現する、そのほかのソフトウエアシステムが広範に統合されているため、最大で35%の市場シェアを保持すると予測している。