セイノーホールディングス（HD）は12月13日、北海道上士幌町、ネクストデリバリー、エアロネクストと、国交省から飛行承認を受けた飛行レベル「レベル3.5」のドローン配送を、12月11日に上士幌町で実施したと発表した。レベル3.5のドローン配送は日本初という。
「レベル3.5」は、ドローン搭載カメラによる歩行者などの有無の確認といったデジタル技術の活用し、補助者や看板の配置など、現在の立入管理措置の撤廃と、無人航空機の操縦ライセンスの保有、保険加入で道路や鉄道などの横断を伴う飛行を容易とする制度。
セイノーHDなどは承認を受け、今回、2回の飛行を実施した。1回目は、上士幌町のかみしほろシェアオフィスからハンバーグレストラン「トバチ」までの往路約8.5㎞を約16分でドローンを飛行させ、ハンバーグ弁当を集荷した後、復路8.5kmを約16分かけて戻り顧客に配送した。
ハンバーグレストラン「トバチ」では、機上のカメラで着陸地点の安全をリモートパイロットが確認した上で補助者なし着陸を行い、復路では、レストランスタッフが箱に入れたハンバーグ弁当2個をドローンに取り付けた。ルート途中には国道横断があったが、機上カメラから安全を確認し、一時停止することなく配送できた。
2回目は、かみしほろシェアオフィスから、実証に参加した個人の鈴木さん宅まで、往路片道約4.9㎞を約9分で新聞を配達し、シェアオフィスまで復路を戻り往復飛行した。受け取り側の鈴木さんは、機上のカメラで安全を監視することで、補助者なしの無人配送を行った。
今回の飛行では、ドローン配送に物流専用ドローン「AirTruck（エアトラック）」を使用。運航管理(リモートパイロット)は有資格者が山梨県小菅村より遠隔で行った。説明会場となった上士幌町山村開発センターでは、青木孝人・ネクストデリバリー取締役が、運航統括責任者を務めた。
