EC(電子商取引)物流を手がけるエクシーク(東京・港区)は1月30日、三井不動産の物流施設「MFLP船橋III」(千葉・船橋市)が新規開設したフルフィルメントセンター(FC)に、中国クイックトロンのダブルディープ吸盤AI(人工知能)ロボット「QuickBin(クイックビン)」を導入したと発表した。国内初という。
今回、導入したダブルディープ吸盤ロボットは、アームの先端に付いた吸盤で棚からビンを出し入れする新型ロボット。高い収納力と安定性を持つ「インテリジェントビンロボット」(親機)と、小型軽量で柔軟性が特長の「インテリジェントキャリアハンドリングロボット」(子機)を組み合わせることで、収納容量とピッキング速度を大幅に向上できる。
従来型のロボットではアームが入り込むための隙間を設けていたが、ダブルディープ吸盤ロボットはビン間の隙間の極小化が可能で、保管密度が従来比で20%向上させた。また、荷物の入出庫を担うワークステーションを併設しロボットと連携することで、倉庫内の非効率的な手作業問題を効果的に解決でき、格納生産性が7倍以上、ピッキング生産性は5倍以上になるという。
同社では、新規FC内にAIロボット導入を検討する事業者に向けたクイックトロンのロボットを体験できるスペース「Quicktronラボ」も併設した。今後は「「QuickBin」の導入を機に、「FULFILLMENT PARK(フルフィルメントパーク)」と名付けたブランドを立ち上げ、EC事業者の売り上げ向上を目的とした、プラットフォームサービスに取り組むとしている。