ハコボット、東大阪工業地帯で自動配送ロボが工業製品を公道で搬送する実証実

実証実験で使用するコンテナボックス搭載した自動配送ロボット
実証実験で使用するコンテナボックス搭載した自動配送ロボット

自動配送ロボット開発のHakobot(ハコボット、宮崎・宮崎市)は6月21日、東大阪工業地帯で、自動配送ロボットが公道を使って工場から工場に工業製品を搬送する実証実験を7月19日に実施すると発表した。

実証実験は資本業務提携するネジなどの専門商社、サンコーインダストリー(大阪市)の東大阪物流センター(大阪・東大阪市)で行う。ハコボットの4輪駆動で動くことで100kgまで運搬可能な小型の自動配送ロボットを使って重量荷物である工業製品を公道で搬送。屋内とは異なる路面環境下で運搬することで、新たな活用方法を探る。

ロボットは、スムーズに作業動線に入れるよう、コンテナボックスの中に資材を載せ、コンテナボックスごと車両の荷室に搭載して搬送する。

また、車両に前後の概念がなく、同じ走行軌道での往復と狭い道でも車両の切り返しが可能な4輪駆動の特性を生かし、屋内外の狭い走行環境で運用できるかを確かめる。

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実証実験でロボットが搬送するコース

ロボットは、サンコーインダストリーの東大阪物流センターから深輝精工までの道のりを、100kgの荷物を積載して自動運転で搬送する。コースは、車道と歩道を白線で区切る、狭い道路のため、基本的には白線上を走行する。

路上駐車などで、ロボットが想定外のコースを移動し、自動運転が難しい場合には、遠隔操作に切り替えた後、コースに復帰し次第に自動運転に戻すハイブリッド運用を行う。遠隔と自動を状況に応じてスイッチすることで安全を確保する。

ハコボットは、2023年度から古殿幸雄・近畿大学経営学部経営学科教授と、自動配送ロボットのビジネスモデル構築に向けた共同研究と実証実験を実施。

本年度は、これまでの研究結果を踏まえ、同じ価格帯で類似運用のAGV(無人搬送車)などの屋内用の自動搬送車の導入が進む製造業や物流事業者であれば、高額な自動配送ロボットの導入が見込めるとともに、公道を使う屋外搬送の需要があると考え、今回の実証実験を行うことにした。