
メニコンは9月1日、福山通運、IHI物流産業システム(東京・江東区)、Exotec Nihon(エグゾテック・ニホン、東京・港区)と、仏エグゾテックの倉庫自動化ソリューション「Skypod(スカイポッド)」の次世代モデルを福山通運が所有・運営するメニコン向け物流センター(千葉・八千代市)に導入すると発表した。日本初導入で、2026年下旬の稼働開始を予定する。
「Skypod」は、複数方向へ走行可能なロボットが対象商品をピッキングし、作業者の元に搬送する倉庫自動化システム。新モデルは、オーダーの優先度や配送ルートを考慮した出荷順序の最適化、EC(電子商取引)と店舗向け在庫を単一システムで処理可能なオムニチャネル対応、段階的拡張や高稼働率を実現するモジュラー構成などの機能を搭載。出荷処理能力が最大50%、保管密度は約30%向上させた。
メニコンは、会員数130万人を超えるコンタクトレンズのサブスク(定額課金)サービス「メルスプラン」を含む定期配送サービスで、商品供給の安定化と高精度対応が求められていた。特に物流センターで、年末年始やお盆など繁忙期に物流従事者の確保が困難とい課題があった。4社は、この課題解決で「Skypod」を導入し、省人化と品質、正確性向上を図る協業体制を構築した。
システム構築では、IHI物流産業システムが、設計・施工・アフターサービスといったプロジェクト全体の統括、エグゾテックが「Skypod」の提供・技術支援、福山通運はセンター運用と物流管理のノウハウを生かした現場運用を担当した。今後は「Skypod」の稼働開始に向け、サプライチェーン全体の最適化を通じた物流改革を推し進める。