フジテック、本社と兵庫県の生産拠点でロボットの自動配送を開始

配送ロボット運用の様子

エレベーターとエスカレータメーカーのフジテック(滋賀・彦根市)は10月18日、滋賀県彦根市の本社と兵庫県豊岡市の生産拠点にZMPの配送ロボット「DeliRo(デリロ)」を導入し、自動配送を開始したと発表した。

本社、拠点で、それぞれ1台を導入した。本社はオフィス内の書類集配、兵庫県の拠点では工場内の部品運搬で利用する。実際の運用では、ロボットがエレベータを使い、自律的に階層の異なるフロアに移動、走行して、オフィスの書類集配や工場の部品運搬を行う。運用システムはZMPの「ROBO-HI(ロボハイ)」を使用。ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が発行する共通規格に対応したクラウド連携方式の通信で、ロボットを制御する。

フジテックは、ロボットの階層移動を支援するエレベータの連携技術を開発し、複数の施設に提供している。この技術を自社の業務で展開した。同社では、定型業務をロボットが代行することで省人化を図る。また、運用実績を蓄積することで、ニーズの発見や、技術のブラッシュアップに取り組むほか、創造的な業務革新を後押しする組織風土の醸成につなげる。さらに、自社の事例を通じて、導入を検討するビルオーナーが実用性を確認することにも役立てるとしている。