日鉄エンジニアリング、遠隔操作可能な6自由度のヘキサロボット開発

日鉄エンジニアリングは11月27日、三菱電機、モーションリブ、慶應義塾大学と、リアルハプティクス(アクチュエーターの力加減を自在に制御できる技術)を搭載した6自由度パラレルリンクのヘキサ(六脚)ロボットを開発したと発表した。

今回開発したのは、接触を伴う高度で高負荷な力覚が必要な作業と、リアルハプティクスで遠隔操作が可能なロボット。

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システム構成図

日鉄エンジニアリングが開発したリンク構造のアームと三菱電機のサーボアンプとサーボモータで構成。三菱電機のモーションユニットを使用し、リアルタイム制御を実装することで、繊細かつ高応答なモーション制御(位置・速度・力)で、人の手首のような動きを実現した。三菱電機の産業用ロボット「MELFA RV-FRシリーズ」と連携することで、接触を伴うより複雑で高度な力覚が必要な作業も行える。

また、モーションリブのリアルハプティクスの実装できる力触覚制御ICチップ「AbcCore」を搭載した通信モジュール「RT-TSN1」を利用し、サーボアンプとのフルデジタル接続できるようにすることで、ヘキサロボットと相似構造を持つヘキサ操作機でリアルハプティクスを活用した遠隔操作を可能にした。

日鉄エンジニアリングでは、遠隔操作で高度な力覚が必要な作業が可能なヘキサロボットは、モノづくりや製造業での嵌合(かんごう)、研磨、研削作業などの複雑な熟練作業への適用が見込め、人材不足や現場作業環境の改善などの課題を解決につながるとしている。