キックロボティクス、分注・攪拌作業をロボットで自動化するシステム開発

Lab Auto(ラブオート)

キックロボティクス(福岡・北九州市)は2月5日、分注・攪拌作業をロボットで自動化するシステム「Lab Auto(ラブオート)」を開発したと発表した。

「Lab Auto」は、分注・攪拌作業をロボットで自動化することで、人的ミスや作業者負担を軽減するシステム。キックロボティクスが持つロボットハンド技術で、きめ細やかな分注・攪拌作業をロボットに代替させた。

人の作業に代わり、ロボットが分注・攪拌を自動で行うほか、1度の準備と開始操作により、4日間連続で夜間・休日も休むことなく実験が可能。操作は、タッチパネルで、実験の進捗状況を確認できる。ロボットは、人協働ロボットを採用しており、ケース内で動作することで安全も確保した。

「Lab Auto」のシステム構成

システムは、ロボット、自動分注・撹拌ユニット、インキュベータ、操作用タッチパネルで構成。ロボットは、人協働ロボットとグリッパの組み合わせで構成し、爪・指先は専用設計した。自動分注・撹拌ユニットは、ピペットと電動シリンダを組み合わせ、自動分注を行い、攪拌時はホモジナイザを自動運転する。

インキュベータは、高温と低温を配置。試料反応時は高温インキュベータへ試験管を設置し、それ以外の時には低温インキュベータに試験管を設置しておくことで、試料の反応を停止させる。タッチパネルについては、各種の設定や運転停止操作、実験の進捗状況や機器の異常などの監視が可能。

システムは今年度、東京大学の市橋伯一教授の進化実験自動化研究で導入された。キックロボティクスでは、今後、そのほかの大学や高専、研究機関等での活用を見込んでいる。