三菱電機は5月27日、モーション・プランニング(障害物を回避する軌道を計算し、ルートを生成する技術)の開発・販売を行う米国スタートアップのリアルタイム・ロボティクス(RTR、マサチューセッツ州)に追加出資すると発表した。
三菱電機は、産業用ロボット「MELFA シリーズ」とRTRのモーション・プランニング技術を融合し、作業環境の変化をリアルタイムに認識し、障害物を高速で滑らかに回避したり、部品の把持・組み立てなどの作業を停止することなく継続したりする産業用ロボットの開発を目的に、2019年5月にRTR社に出資。RTRのモーション・プランニング技術と産業用ロボットの技術連携を進めてきた。
今回、追加出資を通じて、FAソリューションソフトウエア製品やFA制御システム機器などにRTR社の技術の適用を拡大する。具体的には、FAソリューションソフトウエアの3Dシミュレーターなどと、RTRのモーション・プランニング技術を掛け合わせ、デジタルツインを活用した製造ラインの工程最適化ソリューションを開発する。
将来的には、シーケンサ、サーボモーション、CNCなどのFA制御システム機器にも導入を進め、工場全体の「自動化範囲の拡大(省人化)」「設備動作の経路最適化(効率化)」「想定外事象への即時対応(安定稼働)」といった課題解決ソリューションにつなげるとしている。