ヤマハ発動機、ロボットコントローラ用の機能安全オプションユニット

RCX3-SMU
RCX3-SMU

ヤマハ発動機は6月13日、同社のロボットコントローラー「RCX340」で制御するスカラロボットと3軸以上の直交ロボットが対象の機能安全用オプションユニット「RCX3-SMU」を発売すると発表した。発売後1年で国内外を合わせ、750台の販売を見込む。

「RCX3-SMU」は、「STO(セーフトルクオフ)」「SS1(セーフストップ1)」「速度監視」「領域監視」「安全入力」の安全機能を搭載する。

「STO」は、内蔵の主電源(モータ駆動用電源)スイッチ回路でコントローラの動力電源を遮断する。「SS1」は、ロボットの減速停止状態を監視する機能。ロボットが停止した場合を始め、適切な減速度や減速時間で減速しなかった場合に、STO機能を実行し安全状態に移行する。

「速度監視」は、ロボットの動作速度を監視する機能。設定速度を超過した場合、SS1機能を実行する。「領域監視」は、ロボットの直交座標位置やモータパルス位置を監視し、設定範囲を逸脱した場合にSS1機能を実行する。

「安全入力」では、安全入力ポートを監視し、安全入力ポートの状態と、ポートごとに設定された、非常停止、モードセレクト、手動モード保護停止などの安全入力機能に応じてSS1機能を実行させる。「安全出力」については、安全出力ポートごとに設定された、非常停止状態、安全状態などの内部状態を出力する。

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安全機能の例

ユニットは、ドイツの第三者試験認証機関のテュフズードから機能安全認証を取得しており、ロボット安全規格「ISO 10218-1」に適合した機能を実装した。

同社では、人手不足や人件費の高騰、IoTやCASEなどでの高度な自動化を背景に、産業用ロボットの需要が拡大する一方で、産業用ロボットの安全要求も高まっているとしており、そのニーズに対応するべく、機能安全用ユニットを販売することにした。