鋳物製品の生産や加工・組み立てを行うアキオカ(岡山・倉敷市)は7月18日、人と協働する製品搬送ロボット「スピンドル搬送ロボット」を自社のアキオカ鋳物工場(岡山県)に7月16日から導入したと発表した。
「スピンドル搬送ロボット」は、スピンドルのパレット(製品の保管・輸送に対応する金網性の容器)にある製品をビジョンカメラで判別し切断機へのつりと降ろし作業を行うロボット。
同社では、月間で約2000個のスピンドルを生産。現状で人が20~40kgの鋳造部品などをマグネットでパレット(製品の保管・輸送に対応する金網性の容器)から取り出し、切断機に設置する作業をロボットで完全に自動化する。同時に、パレットと機械間の搬送作業と切断作業の属人化も解消する。自動化で従業員の作業負荷の軽減と安全を確保し、年間で315時間の生産可能時間を創出。売上高で1億円の増加を見込む。
今後は、製品の搬送だけではなく、切断・製品空洞部の除砂、検査工程にも協働ロボットの利用範囲を広げる。さらに鋳物工場内の「きつい」「汚い」「危険」とする全ての業務をロボットに代替させることで、これまでは難しいとされてきた障害者や高齢者の雇用につなげ、人材難で採用活動が落ち込んでいる鋳物業界で人材確保を図る。