ハーモテック、非接触ウェハ搬送ロボットハンドが中小企業庁長官賞を受賞

「KUMADE ECシリーズ」が非接触でウェハを搬送している様子
「KUMADE ECシリーズ」が非接触でウェハを搬送している様子

ロボットハンド開発などのハーモテック(山梨・甲府市)は11月18日、非接触ウェハ搬送ロボットハンド「KUMADE(クマデ) ECシリーズ」が、中小企業庁の「中小企業庁長官賞(中小・ベンチャー企業賞)」を受賞したと発表した。

「KUMADE」は、円筒室内で高速の旋回流を発生させ、旋回流中心部の負圧によりウェハを非接触グリップする「Vortex Chuck(ボルテックス・チャック)」と呼ばれるシステム。「Vortex Chuck」は、円筒の内部で高速に旋回する空気流によってワークを保持する非接触搬送システムを指す。

「KUMADE ECシリーズ」は、「KUMADE」に対し、パッド(吸引部)の配置箇所の見直しやパッドと同じピッチ上にガイドの配置、吐出エアーの見直しといった改良を行ったシステム。

中小企業庁では「これまで搬送が難しかった薄く大型のウェハを、接触せずに吸引固定し、さらに裏返すことができる技術はほかに例を見ない技術。半導体製造は、AI(人工知能)などの半導体チップのニーズから今後の市場拡大の期待が大きい。応募者独自の技術で、産業分野でも今後に大きく波及効果の高い技術」と評価した。