
シナノケンシ(長野・上田市)は6月24日、AMR(自律移動ロボット)の新モデル「AspinaAMR300(アスピナ・エーエムアール300)」を開発したと発表した。10月からの販売を予定する。
「AspinaAMR300」は、現行機種の「AspinaAMR100」に対する「より重い品目も搬送したい」「複数台を連携させて運用したい」といったユーザーの声を受け、可搬重量を100kgから300kgに拡大した。また、エレベーターや外部設備との連携を想定し、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)も新たに搭載した。
ソフトウエアの改良も実施。マッピングの高速化、経路探索の効率化、スムーズなカーブ走行のなどで搬送時間の短縮を図った。同社が行った検証では従来比で約40%の移動時間削減したと。
シナノケンシでは、AMRの導入現場で作業者や歩行者とロボットが近接する場面も多いとみて、安全性の確保にも注力。新モデルでは、高性能センサーの「3D LiDAR(ライダー)」を搭載することで、高さ方向を含めた障害物検知精度を向上させた。さらに、基本機能を改良し、自己位置推定精度や停止位置の再現性を高めた。
同社は今後も、人手不足や生産性向上といった製造業の課題解決に貢献するAMRの開発を継続していくとしており、既存モデル「AspinaAMR100」の新ソフトウエア適用も進めていく方針だ。