エプソン、産業用ロボット新機種「GX1・10・20-C」と「C8-C」「12-C」の受注開始

(左から)「GX1-C」「GX10-C」「GX20-C」「C8-C」「C12-C」
(左から)「GX1-C」「GX10-C」「GX20-C」「C8-C」「C12-C」

エプソン販売は6月24日、産業用スカラ(水平多関節)ロボット「GX1-C」「GX10-C」「GX20-C」と、6軸(垂直多関節)ロボット「C8-C」「C12-C」の受注を開始したと発表した。新モデルでは、新型コントローラー「RC800-A」の対応や安全機能の強化、マニピュレーターのバッテリーレス化など、製造現場の自動化と安全性の向上を図った。

「GX1-C」では、最大可搬質量1kgの小型モデルを新たにラインアップした。狭小スペースでの設置や、微細部品の組み立て・検査といった高精度作業に最適なロボットで、従来の「G1」シリーズで高い評価を得ていた高速・高精度性能を引き継ぎ、安全性を高めた。

一方、「C12-C」では、新たに防じん・防水性を高めたIP67プロテクションモデルを追加。より厳しい環境でも使用できるようにして、製造現場の多様なニーズに対応を可能にした。

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「RC800-A」コントローラー

新たに対応した「RC800-A」コントローラーは、従来の「RC700」と比較して複雑な動作制御や高速な通信処理が可能。外部インターフェースも強化し、ポート構成と通信対応の拡充で接続性を向上させた。開発用ソフトは「Epson RC+8.0」に統一することで、シミュレーター機能やプログラミング機能の操作性を高め、ソフト開発を効率化した。

新商品の全モデルで、国際安全規格「ISO 10218-1:2011年版」と北米向け「NRTL(UL1740)」の認証を取得。有償オプションで、安全速度監視(SLS)や安全位置監視(SLP)機能も提供し、作業者との協働作業ができるようにした。

また、従来は、マニピュレーターではバッテリーレス構造を採用することで、バッテリー交換作業が不要になり、保守の手間やコストを削減した。

エプソンは、時計製造から始まった自社開発のロボットを自らの工場で活用してきた経験と、ロボットメーカーとユーザーでもある立場を強みに、産業用ロボットを活用した総合開発環境の提供や導入支援とサポートなどのサービスを通じて、顧客の安全で効率的な製造環境の実現を支援していくとしている