NEC、シーメンスと製造業向けロボット3Dシミュレーターの世界展開で協業

NEC、シーメンスとロボット3Dシミュレーターソリューションの世界展開で協業
NEC、シーメンスとロボット3Dシミュレーターソリューションの世界展開で協業

NECは11月4日、米シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(テキサス州)と、ロボット3Dシミュレーションソリューションの世界的な展開と拡充で「Technology Partner Program Agreement(テクノロジー・パートナー・プログラム・アグリーメント)」を締結したと発表した。

今回の提携で、NECとシーメンスは両社の強みを融合し、日本と世界市場に向けた製造業向けソリューションの展開を強化する。NECの「Digital Twin(デジタルツイン)」とシーメンスの3Dロボットシミュレーター「Process Simulate(プロセス・シュミレート)」を連携することで、ロボットティーチングの自動化を図り、製造現場の生産性向上と属人化の解消に役立てる。

1104nec2 - NEC、シーメンスと製造業向けロボット3Dシミュレーターの世界展開で協業
「ロボットタスクプランニング」の概要

これまで、複数のロボットを協調させる動作プランの設計は、熟練技術者が手動で行うティーチング作業に依存しており、膨大な時間とコストが課題となっていた。今回の連携では、NECのAI(人工知能)搭載のロボット制御ソフト「ロボットタスクプランニング」と、シーメンスの「Process Simulate」を統合する。

1104nec3 - NEC、シーメンスと製造業向けロボット3Dシミュレーターの世界展開で協業
シーメンスの「Process Simulate」の画面イメージ

「ロボットタスクプランニング」は、複数ロボットの協調動作を最適化する独自アルゴリズムを備え、AIで動作プランを自動生成するソフトウエア。一方、「Process Simulate」は世界中の製造現場で採用される3Dロボットシミュレーターで、実ラインを停止せずに仮想空間上でティーチングを行える。2つのソフトを組み合わせ、仮想環境で自動動作プラン生成を可能にすることで、生産ラインの立ち上げ期間を大幅に短縮する。

また、システム連携を通じて、「Process Simulate」の自動パスプランニングとロボットプログラミングツールの補完機能で「Process Simulate」のユーザーインターフェースでNECのアルゴリズムの呼び出しを実装した。両社は今回の協業を通じ、ロボットティーチング自動化で、顧客企業の製造工程の効率化と、グローバル規模での生産性向上を支援する