プリファードロボティクス、100kg可搬の小型搬送ロボット「カチャカEvo」発表

プリファードロボティクス（東京・千代田区）は12月2日、最大100kgの重量物を搬送できる小型搬送ロボット「カチャカEvo（エボ）」を発表した。

同社の小型自律搬送ロボット「カチャカ」の小型で操作が容易のコンセプトはそのままに、製造・物流・医療・オフィスなど多様な搬送ニーズに対応できるよう機能を強化したモデル。

高さ200mm・幅500mmの空間があれば潜り込み、リフトアップして搬送が可能。既存の台車・棚を活用できるため、導入コストを大幅に削減できる。本体幅が377mm、奥行きは717mmの小型ボディーのため、500mmの通路も通過が可能。従来のロボットが稼働できなかった通路や工程間でも導入できる。

高性能センサー「LiDAR（ライダー）とカメラを使ったSLAM（スラム、自己位置推定と環境地図作製を同時に行う技術）を搭載しており、磁気テープの敷設などの導入工事が不要。環境変化に強く、レイアウト変更にも柔軟に対応する。設定は、PCやスマートフォンで行える。本体重量は70kg、最大搬送重量100kgで、最大速度は毎秒1.2m、最小通行幅500mm、稼働時間7時間。

プリファードロボティクスによると、人手不足を背景に重量物搬送の自動化ニーズが高まる一方、従来の搬送ロボットでは複雑な初期設定や磁気テープなどの誘導設備が必要なケースが多く、既存環境を活用しにくいことが課題だった。同社では、この課題解決で「カチャカEvo」を開発したとしている。