メディカロイド、シンガポールで手術支援ロボの販売承認を取得、国外で初

「hinotori」のオペレーションユニット(左)とサージョンコックピット

メディカロイド(神戸市)は9月20日、シンガポール現地法人のメディカロイド・アジア・パシフィックと、シンガポールの健康科学庁から手術支援ロボットシステム「hinotori(ヒノトリ)サージカルロボットシステム」の販売承認を9月13日付で取得したと発表した。泌尿器科、消化器外科、婦人科を対象に売り込む。国外での販売承認の取得は今回が初という。

「hinotori」は、手術器具や内視鏡を取り付けた4本のアームが搭載。医師が患者の体から離れたサージョンコックピットで内視鏡の立体画像を確認しながら遠隔でアームを操作し、精緻な手術を行うことができるシステム。

国産の手術支援ロボットシステムとして2020年8月に厚生労働省から製造販売承認を取得し、12月に販売を開始。現在、国内の複数の施設が臨床で使用しており、実施症例は2000例以上になるという。

メディカロイドは、グローバル展開に向けた準備を進めており、2022年10月には東南アジア、オセアニア、南アジアの活動拠点としてシンガポールに現地法人を設立。2023年4月28日にシンガポールの健康科学庁に薬事承認申請を行い、今回、販売承認を取得した。今後は、シンガポール現地法人、総代理店のシスメックスと、シンガポール市場での販売に向けた準備を進める。