日本精工(NSK)は4月19日、徳洲会湘南鎌倉総合病院(神奈川・鎌倉市)とストレッチャーなどを搬送するアシストロボットを実用化し、湘南鎌倉総合病院での稼働を3月から開始したと発表した。
実用化した搬送アシストロボットは、リモコン操作で自由にストレッチャーの電動搬送を可能にした。病院内であれば、場所を選ばずどこでも利用できる。ロボットは、すでに使用しているストレッチャーに取り付けることができるため、コストや負担が抑えられるという。
本体には、NSKが開発した手動と電動をシームレスに切り替え可能な電動キャスターを採用しており、リモコン操作をしていない時には、今まで通り手動でストレッチャーを動かすことが可能。既存の搬送ワークフローの変更が不要で導入できる。医療現場での運用だけではなく、そのほかの搬送用途にも使用できる。
湘南鎌倉総合病院ででは、看護師や看護補助者がリモコンで操作してストレッチャー搬送で使用している。
NSKと湘南鎌倉総合病院では、医師の働き方改革が叫ばれる中、それと共に看護師や看護補助者の業務負荷が増大すると見ており、その負担軽減を目的にロボットの開発に着手。
神奈川県の「令和3年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」を通じてロボットの試作品を製作し、同県の「令和4年度新型コロナウイルス感染症対策ロボット実装事業」を通じて現場で実証を重ねて実用化した。