メルコモビリティー、自律搬送ロボット活用で医療従事者の負荷軽減する実証実験

病院向け自律搬送ロボット「MELDY(メルディー)」
病院向け自律搬送ロボット「MELDY(メルディー)」

三菱電機モビリティ子会社のメルコモビリティーソリューションズ(大阪市)は10月7日、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)で、医師の働き方改革などを目的に、病院向け自律搬送ロボット「MELDY(メルディー)」を使った、医療従事者の負荷軽減効果を検証する実証実験を12月末日まで実施すると発表した。

「MELDY」は、病院内を安全に自律走行できる搬送ロボット。最大210L、30kgの搬送が可能で、対エレベーターや入退室管理システムと連携し、自律的な縦横移動ができる。荷物室の施錠や解錠は、職員カードと連携することで、セキュリティを確保する。運用時には、床面ライティング表示機能で視覚的にもロボットの動作を知らせる。オンプレミスのサーバーを利用することでロボットの稼働状況、職員情報を院内で保存もできる。

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2台の「MELDY」が稼働する様子

実証実験では、2台の「MELDY」が、平日の日中に稼働し、集中治療エリア向けの薬剤搬送業務を行う。メルコモビリティーでは、実験を通じて、医師やそのほかの有資格者のタスクシフト促進、業務時間削減、医療現場の人手不足解消に役立つかを検証する。業務時間の削減では、MELDYを導入した過去の実証実験の結果から1日あたりで約3.5時間、年間では約1368時間の削減を見込んでいる。

同社では今後、実証実験の結果をもとに、ロボットの改良を進め、全国展開を視野に入れて活動を進めていくとしている。